塩釜といえば、まっ先にお鮨を連想するが、お鮨は昨晩食べたばかりなので、こちらのフレンチを訪問。
GWの連休中なので無理かなと思いつつ当日の朝一で予約したらちょうど1テーブルだけ空いていた。ラッキー。
コースは平日限定デジュネの2100円、ビストロ3150円のいずれかにしようと思ったが、より高いプリフィクスのメニューからチョイスした。連休中とはいえ谷間の平日だったのでお手頃な平日限定ランチも選択できたのだが、内容に魅力がないため結果的には高いほうで正解だったと思う。
私のほうは魚と肉をそれぞれ選べるコリュール5250円、妻はスープとメインを選択できるコースをチョイス。
前菜は「ホタテ貝とスモークサーモン・白身魚のタルタル仕立て、半熟卵のせ」。ほどよいゆで加減の半熟卵をつぶしてタルタルとからめ口に運ぶ。幸せな瞬間。それぞれの食材の活き活きとした食感を味わいつつ次第に良い気分に。
妻のスープは「海の幸のロワイヤルスープ、カプチーノ仕立て」を。こちらは海の恵みを感じながらも、和に振りすぎではない、しっかりフレンチの濃厚なスープだ。
魚料理は甘鯛とカキ。カキは口に含むと旨みが溢れる。甘鯛は皮がカリっと、そして身はふんわり。火の入り具合も申し分なく、魚の美味しさを十分に引き出した料理だった。
続いての肉料理は「志波姫豚の柔らかスパイシー煮、ル・プレヴェール風」だったが、こちらは少しぼやけた印象も。肉とソースもアンバランスな感じもあった。鴨や羊を選んだほうが満足度が高かったかもしれないが、そこのところは不明。
妻のメインはやはり魚料理で真鯛。こちらも甘鯛同様シンプルな料理だが余計な能書きなく楽しめる皿。スープ状のソースももちろん残らず平らげたくなるようなものだった。
デザートは最近では少なくなったワゴンスタイルで。またチョイスしたものとは別皿でアイスがついてくるのも面白い。
サービスは全般的に若手ががんばっているが、オペレーションにかなりの混乱が見られた。まあしかし、地方のこういう立地のお店でもあり、あまり気にはならなかった。
オーナーの奥様?だろうか、一緒にホールを動き回っていたが、サービスは任せて自身はキャッシャーに役割を限定するなどしたほうがよりスムーズに回るかもしれない。
料理は全般、やはり海の幸系がおすすめ。他にも気になるメニューもあり、次に来る場合もやはり魚メインの構成で楽しむことになるだろう。
メニューはいっそのことランチの安いコースはやめて、その分高い価格帯のランチを少し下げたほうが結果として満足感が上がるような気がする。現在の立地ではそれは許されないのかもしれないが。
またいわゆる今時ではない素直な料理でもあり人によっては物足りなさも感じそうなので、リピートを確保するのは何か「これ」というものが加えてあったほうがいいだろう。