サグラダ・ファミリアといえば、子供の頃に完成まであと200年かかると教えられ、完成した姿は生きているうちに見られないんだなあとずっと思っていました。なので数年前にあと10年ぐらいで完成すると聞いた時には本当にびっくりしました。ちなみに世界遺産に指定されたのは2005年とガウディの作品の中では比較的最近なんですよね。
ほとんどの部分に足場があって工事中というイメージしかないサグラダ・ファミリアがどれだけ完成に近づいているのかを見るのは今回のバルセロナ旅行での楽しみのひとつでした。
チケットは事前に公式ページからネットで購入をしました。スペインに限らずですが、EU各国の観光客は昔ヨーロッパを旅行したころよりははるかに増えていて、昔なら余裕で見られた場所も今は時間帯ごとの予約制が当たり前になりましたね。そんな状態ですから当然ながらチケットのチェックは厳しく、わずか5~10分早く着いても跳ね返されてしまいます。
ではまずは生誕のファサードから見ていきましょう。一般的なサグラダ・ファミリアのイメージと言えばこのあたりの姿ではないでしょうか。
中央が愛徳の門と呼ばれリスト誕生時の様子が表現されています。写真で見て右側がキリストの少年時代が表現される信仰の門、左側が義父ヨセフに捧げられる希望の門です。
ちなみにこの部分のハーブを奏でている人は日本人彫刻家の外尾氏の作品です。
このあたりまでは既にイメージしているサグラダ・ファミリアです
それでは中に入りましょう。ここで想像していたよりも完成に近づいていると感じるとともに、建築に圧倒されました。写真多めで紹介していきます。
ステンドグラスは時間帯により様々な方向から光が入り、それにより輝き方も変わってきます。
天井部分については既にガウディ自身が亡くなっている前提で設計されていたんだそうです。
上の写真で周囲の柱の楕円形には4人のエヴァンジェリストの名前の装飾があります。
下の写真の中央には少しぶれていますがキリストが。
様々な角度や方向、場所を撮ってみました。
館内には展示物があるスペースや博物館もあります。
こちらは地下を見たところ。
本当は塔にも登るつもりで、チケットも買っていたのですが、この日は故障だか、悪天候だかでエレベーターが動かせず中止となってしまいました。チケットはどうなるのかと尋ねたら塔に登る分のみの料金がクレカの口座に払い戻されるとのこと。スペインだし半信半疑でしたが確かにかなり日が経ってから払い戻されていました。
反対側に回って受難のファサード。こちらも既に2014年に亡くなっているジョセップ・マリア・スビラックが担当していました。こちらはぐっと印象が変わりますね。
中央上部は刑に処されるキリスト、そしてヨハネに慰められる聖母マリアです。その下はネガのレリーフ。
ペテロはキリストを知っていることを3回否定したが、それを3人の女性で表現している。
こちらの写真中央の文字盤はタテ・ヨコ・ナナメいずれも足すとキリストが亡くなった年齢である33になります。
一時は完成に200年かかるだけでなく、完成まで既存の部分が耐えられず、未完の大作になるのではなんてことを言う人も過去にはいましたが、ここまで完成しているのかと感動しきりでした。完成時にもぜひ再訪したいと思いましたが、それこそあり得ないぐらいの混雑になるかもしれませんね。