パークハイアット東京 宿泊記2 パークデラックスツインルームの部屋(2023年2月)

2023年2月のパークハイアット東京の宿泊記、続いてはパークデラックスルームの部屋のご紹介です。客室内は競うように家具やデザインが主張することはなくこの風景の中に調和して溶け込んでいます。同じ時代にできた高級ホテルがいずれも当時のデザインは古臭くなってしまっているにも関わらずこちらは色あせてないのは不思議ですね。

お部屋間でのつながりに連続性をもたせ空間を広く見せられるフルハイトのスライドドアを随所に有効利用したのは高級ホテルではここが最初だった気がします。いっぽうで都市型住宅でも限られた敷地に建てられた間取りを広く見せるために同じ時期にこのタイプの扉が一部に流行した記憶があります。

今では当たり前ですけどそもそも高級ホテルで引き戸というのはそれまではほぼなかったと思います。

ベッドは色調をおさえたグリーン。このグリーン系統の色を取り入れたのも新鮮でした。今ではマンションや一般住宅でもグリーンの壁がよく使われるようになりましたけど。ちなみに那須別宅もトイレの壁はグリーンにしています(笑)。

もはや高級ホテルでは少数派になってしまったしっかりと「使える」デスク。そしてソファの横にあるハーブ型の足がついた丸テーブル。どちらも開業時から変わりません。

ハイアットの会員プログラムがまだ「ハイアット ゴールドパスポート」だった時代に、モーニングコーヒーのサービスがありました。その会員特典で朝、無料で指定の時間にルームサービスで珈琲を届けてくれるのですが(人手不足の今では絶対やりたくないサービスですね)、パークハイアット東京のそれは運んでくるトレイがこの丸テーブルにぴったりとはまるように設計されていて細かいところまで作り込まれているんだなと感心しました。

パークハイアット東京では多くの部分が変わっていない一方で例えば通信関係やコネクター系など必要な部分は更新されています。

大きなアーモアはブラウン管テレビが薄型テレビになった際に更新されています。しかしながら以前とほぼ違和感がないデザインにまとめ上げられ昔がどうだったか思い出せないほどです。

こういう巨大なアーモアは今のホテルにはないですね。テレビが薄くなるとともにアーモア自体が過去のものとなりつつありますし。

ライブラリーにある本だけでなく客室にある本までも設計者が選んで並べる順番まで決まっているというのは有名な話ですね。ハイアット系はもともと空間づくりがうまいですが、こういう並べ方ひとつとっても破綻がありません。

バックバーのようにきれいに並べられたミニボトル。以前はここに響や白州も置かれていたと思うのですが最近の品薄でなくなってしまったのでしょうね。

ネスプレッソ用に水が置かれていたり、チェックイン時に既に氷が用意されていたり旅館のようなきめ細かなサービスもモダンなホテルとしては意外だったりします。今では高級ホテルでもこういうちょっとしたところを省いてしまうことが多くなってしまいましたね。

冷蔵庫の中が空っぽなんてことは当然ながらありません。ルイナールも用意されています。コーラが瓶なのも良いですね。

パークハイアット東京の家具類はいつもメンテナンスが完璧なんですがこの日の部屋の家具はちょっとした塗装のはがれが散見されました。とうとうパークまでこういうところが行き届かなくなったかと一瞬思って、いやもしかしたらそろそろ改装するのかなと。フルリニューアルで2024年に一年間休館するというニュースが出たのはそれから間もなくのタイミングでした。

オープン当時話題になったバスルーム。この配置も含めて今までにない造作でした。

バスタブに座った時の視界が良いのですよね。普通はサイドと正面は壁になることが多いので。

バスローブの掛け方にもこだわりを感じます。

天井からのレインシャワーはないですが、側面からのボディーシャワーがあります。あまり使わないですけどね(笑)。

ドライヤーはいつの頃からかダイソンになっています。以前は割と安物(すみません・・・)のドライヤーだったのですがさすがに合わないと思ったのでしょう。実際のところここまでインテリアにこだわっていながら何故ドライヤーは・・・といつも感じていましたので。ちなみに個人的にはドライヤーはパナソニック派です。

バスタブから見られるテレビも昔は小型のブラウン管でしたね。

ウォークインクロゼット。パークハイアット東京以前のホテルにはあまりありませんでしたね。これはマンションや戸建て住宅のほうが導入は早かったかと。

通常はバスローブと浴衣のみのはずですが以前にナイトウェアをリクエストしたことがあるのでそれ以来いつもこちらも用意されています(今は全部屋ナイトウェアも置かれているよとかだったらすみません)。新宿のキンプトンも同様に通常はバスローブと浴衣のみですがナイトウェアもいつも用意してくれています。浴衣が割と苦手で旅館でもあまり長時間は着ないのですよね。

靴磨きをお願いするためのボックス。

窓の外は代々木や神宮方面です。ここからなら東京オリンピックの開会式の花火も(ちょっと遠いですが)きれいに見えたでしょうね。無観客だったこともあり本当に東京でオリンピックでやったのでしたっけと思うほど臨場感がないものでしたね。選手の活躍には興奮しましたが。

次回はお部屋の夕景とニューヨークバーについてです。