【薪ストーブ購入】ヨツールF3を設置&リフォーム方針について(那須別荘リフォーム編 その1)

那須の別宅については比較的築年数の経った中古を購入しているため徐々にリフォームを進めています。新型コロナにより様々な部材の納入が滞っている報道があり、事実水回りの一部の設備は入荷の目途が立たない状態になっていますが、私たちの場合は割と順調に工事が進んだ方だと思います。

そうしたリフォームの様子を断片的に不定期シリーズでご紹介していきたいと思います。

今回のリフォームの方針

①お金をかけすぎない

正直なところ別荘の資産価値は軽井沢の一等地でもない限りはほぼゼロと考えています。そう考えた時に購入価格が抑えられる那須は魅力的でした(もちろんそれ以上に環境も気に入ってのことではありますが)。せっかく手頃な価格で手に入れたのにリフォームでお金をかけすぎてしまっては意味がありません。

②わかりやすい贅沢は必要なし

一般的な意味でも贅沢な空間を楽しみたいのであれば今までのようにラグジュアリーホテルに宿泊すればよい話なので、那須の別宅はあくまでもシンプルな暮らしができる空間でありたい。

③とはいうものの快適さはある程度求める

昔のアパートのようなミニキッチン、冬は室内でもマイナスになり掃除にも手間がかかりすぎる岩風呂風のお風呂、この二つだけはフルにリニューアルすることにしました。夏だけの別荘ならこのままでも何とかなりますが年間を通じて楽しめてテレワークもできる別荘であることが私たちの前提でしたので。

上記①~③を考えた時に薪ストーブは贅沢品でないのかと言われると、一般的なイメージではやはり贅沢品になるかもしれません。そもそも燃料効率を考えれば他の暖房設備のほうが有利ですし。でも山の暮らしを体験する中でこれだけはと思い唯一の贅沢をさせてもらいました。

何故多くの薪ストーブからヨツールF3(JØTUL F3)を選んだのか

そんないい加減な理由かと呆れられるかもですが一言でいうと見た目です。薪ストーブを思い浮かべた時にトラディショナルな形としてまずイメージできる外観で、また改良されつつ1985年の登場から長年愛されているロングセラーでもあります。

候補としてはネスターマーティンの薪ストーブも考えたのですがデザインが現代的であり、那須の山小屋にはクラシカルなF3の外観が似合いそうと思ったのです。

薪ストーブは大型のほうが良いのではないか

これは結論からいうとYesです。それについて説明する前に那須別宅で言うと今のF3で一階全体は外が氷点下になっても問題ないレベルに暖まります。また単に暖かいだけでなく、よく言われることですがじんわり温まるというか快適に過ごせます。

その上であらためてF3のような小型薪ストーブですが、

小型のものは庫内の温度が上がってもすぐに薪を追加しないといけないですが、大型の薪ストーブは庫内も広いですから、温度が高い状態を長く維持できます。また容量いっぱいに燃焼させることもより少ないですからストーブの負担も少ないと思われます。もちろん大きい方がパワー自体もありますからより広い空間を暖めることができます。

それでは何故より大きなF400やF500を選ばなかったのかという理由ですが、まず窓も多くリビングの配置的にうまく大型の薪ストーブを置ける場所がなかったということと、前の所有者がかなりパワーのあるFF式の石油ファンヒーターを2台置いたままにしてくれたので薪ストーブだけに頼る必要がないということがあります(もっと言うと薪ストーブを置ける一番ベストな位置に既にファンヒーターがあります)。

薪ストーブにほれ込んでいる人からすると薪ストーブのじんわりとした温かさは他の暖房器具では得られないものだから石油ファンヒーターではなく薪ストーブをもっと使いたくなるはずという人もいますが、そこまでのこだわりはないのでこれで良かったと思っています。

事実1週間ほど薪ストーブとFF石油ファンヒーターの両方をそれぞれ使いながら年末年始を過ごしましたが、朝や仕事中は石油ファンヒーター、夕方以降や休日は薪ストーブというふうに自然と使い分けるようになっていました。仕事中は長時間の会議とかあると薪の補充とかもしていられないですし・・・。

こういう使い方をする中では那須の冬も今の薪ストーブで十分過ごしていけるという結論になりました。しかも今年の冬は例年以上に寒いので判断するには好都合でしたね。

薪ストーブはSDGsの時代で環境にフィットしたものなのか

某新聞社のある記者が薪ストーブはカーボンニュートラルで環境にやさしいみたいなことを言っていましたが、少なくとも環境に良いわけないでしょう(笑)。あれだけの木材も燃やして煙だって(今どきの薪ストーブは燃焼効率も上がっており野焼と違ってかなり少ないですが)出るわけです。間伐材の広葉樹だって15~20年ぐらいは経っていないと薪には使えないですし、その後にも2年ぐらい乾燥させないといけないですけど、燃やしてしまえば一瞬です。限られた人の趣味の道具だから表面上ニュートラルが成り立つだけで、多くの人が薪ストーブを使うようになってくると一気に森林破壊につながるかと。

私も敷地に余裕があり、周りの建物にもほとんど煙突がある別荘地だからつけたわけで一般的な住宅地でつける勇気はありません。他の方に迷惑をかけそうですし。

かといって薪ストーブを目の敵にして環境悪化の真犯人みたいに言うのも違うかと思います。現代人は多かれ少なかれ環境に悪影響を与えながら便利な生活を享受しているわけで、たとえば環境にやさしいと言われる太陽光発電も、那須の各地で森林が切り倒されて設置されているのも見ると複雑な気分になります。趣味で薪ストーブを使うのをケシカランと言うならば、沖の舟釣りもドライブも飛行機修行も環境破壊行為と言えなくはありません。現代人の生活全体の中で便利さや楽しさ、そして環境とのバランスの中で考えていくものではないでしょうか。

薪ストーブの使用コストや各種手間はどれくらいか、薪はどれくらい使うもの?

滞在中は薪ストーブだけでリビング&キッチンや寝室、洗面室あたりまで暖めていましたが、薪の投入量は寝ている7時間ぐらいを除いて1日20キロ、5日間で100キロぐらい使ったかと。今回ふるさと納税で秋田・鹿角の広葉樹の薪を使ったうえでの数値です。使用期間を冬の3か月として毎日薪ストーブを稼働させたら、薪を一般的な価格で購入でまかなった場合おそらく20~30万ぐらいかかるのではないかと思います。

FFファンヒーターの方も石油タンク(80リットル以上入ります)に入れた灯油がみるみる減っていきますが、それでも薪を購入し続けた場合と比較すると半分以下の金額にはおさまるかと。

那須でも営林署などで間伐材等をもらえるらしいですが、もちろん自分の敷地内で1~2年ほど乾燥させる必要がありますし、木を運ぶ軽トラックや、またストーブに使用できる大きさに木を割る必要もあります。それらの手間を考えると1ヶ月のうち1週間ぐらいの滞在であれば購入でもいいかなあと思っています。薪置き場は作る予定ですが。

薪ストーブを導入して良かったか

これは良かったの一言ですね。やはり薪ストーブのある暮らしを実現できたという喜びに加えて、生活に彩りを与えてくれるのは確かです。何故だかはわかりませんが豊かな気分にさせてくれるのは予想以上でした。湿度の高い夏の那須よりもむしろ冬の那須のほうが好きになりそうなぐらいです。

次回以降は水回り関連をご紹介していければと。