古都ムツヘタのジワリ修道院と丘からの絶景(ジョージア・アゼルバイジャン旅行2019 その24)

この日から2日間は現地の旅行会社に手配をお願いして日本語ガイドの方と一緒のプライベートツアーになります。教会やワイナリー等を巡るときに理解を深めるという意味では英語でどこまで理解できるかというのもあったので珍しくガイドをつけてもらうことにしました。ガイドさんは敬虔なジョージア正教の信者であり、ジョージアの宗教への理解が深まりました。

ホテルから見た朝の風景。ホテルはカジノを併設しています。

集合時間の9時までにホテル付近で朝食をとろうとしましたがチェーン系以外では朝から営業しているお店が少なく、歩き回った挙句に結局ホテルの前にあるSUBWAYに入りました。野菜の旨さが違いますしこれはこれで美味しかったですけどね。

SUBWAYの隣には中欧圏に多いイメージのHOT SPARがありドリンク等を調達しました。こちら釜で焼き上げた本格的なジョージアのパンも40円ほどで販売しています。

9時に出発してまずは古都ムツヘタに向かいます。平日の朝ということもありトビリシ市内で渋滞しましたが郊外に出ると交通量はめっきりと減りました。

途中でジョージア銀行本店が。こちら建築的に有名な建物ですが使い勝手はどうなんでしょうね。

ムツヘタには世界遺産の建造物が3つあり、まず丘の上にあるジワリ(ジュワリ)修道院に向かいます。

ジュワリとは「十字架」という意味で建物の形が上から俯瞰すると十字架の形になっています。こちらの教会がその後に建てられた同じ建築様式(テトラコンチ 四葉型)の教会のモデルとなったようです。

ジョージアは隣国アルメニアについで世界で2番目にキリスト教を国教とした国ですが、ジョージアのキリスト教の歴史はジョージアにキリスト教を伝えた聖女ニノによるところが大きいです。

聖女ニノの生誕地はローマともエルサレムとも言われますが、カッパドキアのコラストラの出身とする説が有力で、西暦320年頃(諸説あり)当時ペルシャ王国の影響下で偶像崇拝をしていたイベリア王国に入国し、王女ナナの病気を治したことで王女が改宗、当初は妻の改宗に反対していた国王も狩猟中に暗闇で目が見えなくなった際にキリストに祈ったところ道が開かれたとして326年頃には改宗したことで国教となったそうです。

ジワリ修道院は聖女ニノが祈りのために十字架を建てた丘に建っており、この地に最初の小さな教会ができたのは西暦545年頃と言われています。ここからは2つの川(クラ川とアラグヴィ川)の合流地点と古都ムツヘタの街を見渡すことができます。

古い教会のため内外部は傷んでいる部分も多いのですが、当時も今も実際に教会として使われている建物であり、この日も熱心に祈る信者の方が多くいらっしゃいましたのでタイミング的にここでは中の写真は撮りませんでした。

教会内にはブドウの木の聖女ニノの十字架のレプリカがあり、また木製の大きな十字架も建っています。「ニノ」はジョージア内では女性の名前として人気があり、数万人の方が「ニノ」という名前になっているようです。