那須でカフェと言えば誰もが連想するのがSHOZO CAFEです。黒磯の1988 CAFE SHOZO(カフェ ショウゾウ)が本店ですが観光客には那須街道沿いのNASU SHOZO CAFEのほうが馴染みがあるでしょうか。オーナーの菊池省三氏は生きていく目的を探していく中で、自分にできることの目標としてカフェを開きたいと思い全国を旅したそうです。当初はどこか歴史や文化の香りがある地でカフェをと思ったそうですが、各地を見ていく中で自然と今いる土地と生まれ育った黒磯を比較していることに気が付き、それならば黒磯が旅人の目的地となるようなお店をつくろうという結論に至ったようです。
今のようなライフスタイル的なカフェが日本に多くできるきっかけとなったお店とも言われています。私が今のような流れのカフェを初めて意識したのが表参道のロータスとかだったように記憶しているのでそれよりも黒磯の本店のオープンはずっと前ですね。でもそういうムーブメントにはなっていませんでしたが確かに80年代後半から90年代にかけて既に既存の喫茶店とは違った雰囲気を持ったカフェというのは確かに地方にも存在していた気もします。私は大学生にもなっていませんでしたので文化としてそういうものを認識していませんでしたが当時ユースホステルを使って国内旅行をした際に安曇野であったりとか、美瑛や美馬牛であったりとか旅人が集うような居心地の良い喫茶店がいくつもあったような記憶があります。
そんな那須の象徴のようなカフェが那須町のお隣である白河に2020年にオープンしました。場所は白河市内の南湖公園です。南湖公園はその名からわかるように唐の詩人李白が詠んだ「南湖秋水夜無煙」の漢詩にちなむと伝えられており、1801年に12代白河藩主松平定信(楽翁公)が身分の差を越え誰でも憩える「士民共楽」の理念のもと築造した日本最古と言われる公園です。この池を見た時に真っ先に思い浮かんだのが(規模が全然違いますが)杭州の西湖の風景だったのも名前のエピソードから納得です。ちょっと中国っぽい風景なんですよね。余談ですがその際の杭州旅行はJALパックのAVA(だったかな)の格安ツアーに参加して旅したのですが現地ガイド付きにもかかわらず参加者が私一人だったのでプライベートツアー状態(1人から催行決定のツアー)となり、食事も一人なのに大皿料理がコースで出てきたりして何だか落ち着かない旅でした(東京発2万円台だったような)。
カフェの外観、かなり大きいですね。カフェスペースは那須店とそんなに変わらないぐらいでしょうか。
この日は併設のアトリエスペースで「鈴木 心」さんの出張写真館のイベントもやっていました。
お店からは南湖がこのように見えます。そのため屋外のテラス席も人気でした。
さてようやく本題です。長くなってすみません・・・。こちらは他のSHOZO CAFEとは違いいわゆるカフェテリア形式です。席を自分で確保したうえで入り口近くのカウンターで注文して商品を受け取ります。
店内は白河でもSHOZO CAFEの世界観はしっかり受け継がれています。同じようなカフェが増えてしまった現在では目新しさは感じないですが、変えすぎないこともまた重要だと思います。本店がオープンしたころはこういう雰囲気って本当に斬新だったでしょうね。
この頃はまだ2月だったのですがたまたま気温が高い日でアイスのカフェオレにフロートでソフトクリームをのせたものを注文しました。少し時間がかかるとのことで席まで持ってきてもらいましたよ。
ラストオーダーに近い時間帯だったため飲み終わる頃にはかなり空いてきました。
併設のショップでオリジナルブレンドのコーヒー豆を購入して那須別宅でいただきました。豆を挽いた時の香りも良かったですし、飲んでもさすがにバランスの良いブレンドでしたよ。
そうそう南湖には南湖だんごという名物があり茶店も出ているのですが今回は試さずでした。次回はそちらにも立ち寄ってみたいですね。ちなみにSHOZO SHIRAKAWAのあった場所も元はお団子屋さんだったようですよ。