【能登 七尾】ヴィラ・デラ・パーチェ(villa della pace) 夕食編(能登・富山旅行2021夏 その3)

能登七尾のヴィラ・デラ・パーチェ(villa della pace) 宿泊編につづいて夕食編をお伝えします。宿泊編についてはこちらの記事をご覧ください。

ヴィラ・デラ・パーチェの夕食は能登の里山里海の幸、能登の人たちの作品の皿、そして目の前に広がる能登の風景と向き合う時間と空間といえます。料理自体は洗練されているのですが素材は極力活かした形のものが多く、食べていると能登の食材の豊かさが伝わってきます。

レストランに入るとこの景色が広がります。

メニューや食材、器の説明は能登和紙に。

ペアリングもできるのですがこの日は暑かったのでシャンパーニュをボトルで開けることにしました。自然派で古くから有機栽培に取り組んでいる造り手のものでこの日の料理によく合いましたよ。こちらのレストランでリストに載っているシャンパーニュの中では一番上(すなわち一番安い)ものですが、そういうワインが美味しいところは信頼できる気がします(といってもこのシャンパーニュ自体、そもそも安いものではありませんが)。

アミューズは中央がポン菓子の上に自家製ハムとアンチョビをのせたもの、左のマカロンもアンチョビが入っていました。右は中に挟んであるのは七面鳥で上にセリの花がのっていました。セリの花は夏の季語にもなっていますが香りが良くて実際夏らしさを感じる一品でしたね。

次は赤烏賊を使ってラルドとおぼろ昆布で巻いたもの。味わいがあってそれぞれが素材を引き立てあっていて美味しかったですね。ポピュラーな烏賊ではありますが鮮魚での流通量はとても少ないですね。

こちらカツオに赤玉ねぎのソースを使ったもの。この時期のカツオってもっとさっぱりしているイメージなのですが、ねっとりとして美味しかったですね。

ナイフを入れるとこんな感じ。

パンは能登の「月とピエロ」というこだわりのパン屋さんのもの。朝食にも出てきますがこのパン、食べると止まらない感じで結局おかわりももらいました。

パスタはタヤリン。チーズは能登のものです。出汁に「のと115」という椎茸を使っているのですが、これまた風味が良く味わい深かったですね。

イタリアンそのものなのに滋味深い、ちょっと和風なパスタです。

日が暮れてレストラン内の雰囲気も変化してきます。

鮎のラザニヤ。最初にこちらを見せてもらって4人分を取り分けてもらいました。

断面には鮎が重なっています。

「畑」と名付けられたサラダ。聞き違いで無ければ60種類ほどの素材がこの中にあるそうです。食べ進めるうちにいろんな食感や味が混じり合ってきて食べていく楽しみがあるとともに、様々な恵みを感じることもできましたね。

鬼虎魚(オニオコゼ)をブイヤベース風にしたもの。オコゼはとても好きなのでそれだけで嬉しかったのですが、和食にしても洋食にしても美味しい魚ですね。

最後の肉料理は赤ワインを追加。

メインは豚肉。ぶーぶーファームの氷見自然豚(放牧豚)です。一般的な豚より肉の弾力があり旨味も強い一方で臭みはなく、これって豚?と思うような味です。

デザートのひと皿めは能登ミルクとブルーベリーを使ったもの。

ふた皿めはほうじ茶を使ったものでした。

最後は珈琲とお菓子を。

この時期(7月)は食材が限られるので難しいとおっしゃっていましたが最初から最後まで満足度が高いままで食事を終えました。

お手洗いの洗面スペースにはガクガアジサイが。そういえばちょうど那須別宅の庭にも咲いていました。

能登の素晴らしさを料理、空間、設えのすべてから感じることができ、良い時間を過ごすことができました。