いま日本は空前の鮨ブームだと思っていて、鮨屋さんをまるでラーメン屋のようにマニアックに回っている人が増えている印象です。加えてインバウンド需要でミシュラン等に載っている鮨屋さんや和食屋さんは3万以上が当たり前の世界になりました。
そういう状況の中で私の中の鮨に対する熱はどんどん冷めていて、ここしばらくはあまり食べていませんでした。まあ、あまのじゃくというのもありますが、最近では地方でも3万のお鮨屋さんが当たり前の世界って(地方でも仕入れは築地だったりしますので自ずとそうなるのでしょうが)やはり微妙な気がします。かつ、本当はやはり地方なら全部とは言わないですがその地方の食材の鮨をメインに食べたいですし、その地の新鮮な食材を熟成「しすぎる」のもどうかと思います。
今回の福岡旅行では旧正月真っ最中のためインバウンド需要も最高潮で出かける前になって何店も電話したもののめぼしいお店はすべて満員。フライトやホテルならともかく何か月も前から現地の予定をがっちり決める旅行って苦手なので最近いつも出遅れてしまいます。何だか面倒になり出発2日前にラグジュアリーカード・コンシェルジュに15000円ぐらいまでで食べられるお鮨屋さんで連休中の予約をとれるところを紹介してほしいと依頼しました。
そうすると老舗の鮨屋さんがひとつと、いわゆる有名店ではないのですが街のちょっと人気がある感じの鮨屋さんの2軒を紹介してくれました。折角なので2軒とも予約を願いし、初日は後者のほうに訪問しました。
小柳寿司は観光客やインバウンド客が押し寄せるようなお店ではなく基本的には地元のお客さんに支えられている老舗のお鮨屋さんで、実際にカウンターに座った際も私たち以外はすべて地元客でした。
今回はお鮨と刺身などのつまみをおまかせの1万円でお願いしました。一応7500円位からおまかせでやってもらえるようです。地元の方はおまかせではなく大将と若大将?(もしかして3代目?)に相談しながら都度頼んでいる感じでしたね。もともと鮨屋さんっておまかせというよりは好きなように頼むのが主流でしたよね。
さて、唐人町までホテルのシャトルバスで行き、そこからはタクシーで小柳寿司に向かいました。
比較的最近改装したようで外観も中もきれいです。いかにも街場の鮨屋という感じをイメージしていたので意外でした。
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最初から日本酒でスタート。
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まずつまみから。雲丹やホタルイカ、そして刺身をいくつか。雲丹はミョウバンにつけていないもの。
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カツオは九州産ではなく和歌山のものです。
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この時期ならではの白子。本当に幸せな気分になります。
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揚げ物。
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そして握りへ。メモなどはとっていないので記憶が曖昧なものもあり個別の説明は無しで写真を並べますね。アラや、ふんわりした仕上がりの対馬の穴子、あとフグ等は印象に残りましたね。
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雲丹は巻きでも違う種類のものが登場。
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最後に鉄火巻きを追加。
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デザートも出ます。この時期で福岡といえばイチゴは当然出ますよね。
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握りは大将の息子さん(だと思うのですが確認はしていませんので間違えていたらすみません)がほぼ一人で握っていました。女将さん、博多美人の若女将さんと家族経営で、もちろん無駄な緊張感とも無縁の世界でなごやかで幸せな時間を過ごすことができました。
鮨もすごくとんがっているとか感動とかそういうものではないのですが技術もしっかりしており、また素材もこだわっているようで、総合的にお得感というと安っぽく感じてしまいますが、価格を超える満足感がありました。もちろんミシュラン星付き高級鮨店もそれはそれでいいと思いますし私も今後とも行くとは思いますが、こういう鮨屋さんがやはり好みだなと感じました。