HAC丘珠→利尻便と高速わっかない号(稚内小旅行2023年6月 その1)

6月の初旬、まだ利尻のウニ漁がはじまるギリギリ前の宿が取りやすい(&そこまで高くない)時期に利尻と稚内の2泊旅行を計画しました。ANAで期限が切れそうなマイルが片道分あったのでそれを使い切りたいという理由もあり。

そこで行きはHAC、帰りは稚内からの千歳便で(利尻→新千歳は特典枠が満員)札幌からの小旅行を計画したわけです。HACのこの時期の丘珠利尻線はかなり価格が高いのですが上述の理由もありまだそこまでの価格ではありませんでした。

当日天気予報を見ると雨は降っていないものの現地は曇り。利尻のライブカメラを見ると一応島の様がわかるぐらいの視界がありました。何とか飛びそうだなと丘珠空港に向かうとライブカメラに映る利尻島には霧がかかってきており何だか怪しそうな雰囲気。

案の定条件付きの運航となりました。ちょっとこれはダメかもなと思いながら搭乗。

利尻島に近づいたところでパイロットより着陸が可能な視界が確保できないので霧が晴れるのを待つため上空で30分ほど旋回しますとのこと。低い高度のところはもう本当に真っ白です。予報では徐々に霧が切れてくるとの話だったのですが見た感じはむしろ悪くなっているように感じます。

30分後にまだ視界が確保できないので更に旋回しますとのこと。

時間を確認していなかったですが40~50分ぐらい経ったでしょうか、今から着陸態勢に入りますという案内放送が流れました。確かに雲がところどころ切れているのですがより高度を下げると視界が無くなってしまいました。

あー、これたぶんダメだと思った途端に再上昇。その後にその旨の案内があり主に東京からのツアーと思われるゲストからはため息が。ピークシーズンの利尻礼文はツアー料金は安くても十数万は下らないですからがっかりする気持ちももっともです。

もう少し雲が切れるのを待ってもう一度だけ着陸を試みますとのこと。それからまた結構旋回して再びい着陸態勢に。眼下に海面が見えますが空港に近づくとやはり霧に阻まれてしまいます。

そこまで天気が悪いわけではないのですが霧の出方がなかなかに曲者です。

窓の外の景色が白い中で非情の再上昇の音が。もう出発前のライブカメラの情報で7割方諦めていたのでやっぱりという感じのほうが強かったですが飛行機が丘珠に向かいました。

冬季の新千歳で雪の影響で間引き運航になり前後の便へ振り分けとかは当然ありますが私は実は悪天候で引き返しって初めてかもしれません。八丈島で来る予定の飛行機が着陸できずもう一泊になったことはありますが。八戸に出張でよく行った時代も冬の三沢空港でゴーアラウンドの上で2度目・3度目に着陸することは何度もありましたが引き返したことはありません。

この日は結局2時間半以上飛んでいた気がします。ATR42-600の航続距離は1500キロ程度だそうですから結構ギリギリまで頑張ってくれたということでしょうか。ただ一方ではすぐに諦めて引き返せば、丘珠からタクシーでバスセンターに行き「わっかない号」に乗って稚内でフェリーに乗り継げたのでそれがよかったのかは何とも言えません。ただこの日の利尻便は1席の空きもない完全満席。できれば着陸したかったことでしょう。こちらとしては利尻遊覧飛行をしたと思うしかないですね。

利尻島の宿に電話をして泊まれない旨を伝えました。島の場合は行けない・帰れないことはあり得ることなのでキャンセル期間を過ぎていても天候理由なら無料にしていただけることが多く感謝です。

さて、利尻はまたの機会に行けばいいとしてANA便の分は期限も限られているしこのまま使ったほうがよさそうです。翌日の便で稚内に行こうと思ったら当然ながらとても高い・・・。というわけで稚内へは高速バス「わっかない号」で行くことにしました。

翌朝バスセンターへ。

本州では大雨が降っている日でした。バスは3列シートでトイレも完備ですから快適です。旅情という意味では鉄道で特急宗谷に乗ったほうが勝りますが正直快適性では3列シートならバスが勝ってしまいます。

砂川SAで最初の休憩。ハイウェイオアシスのほうには寄りません。こちらが一応日本最北のSAになります。

2度目の休憩はサンセットプラザ羽幌で。ここが最後の休憩となり、あとは数時間休憩なしで稚内まで直通します。トイレ付きバスの強さですね。運転手も交代となります。

バスは日本海オロロンラインをひたすら北上していきます。

稚内駅に到着。約330キロを5時間50分で結びます。夜行便を入れると1日6便もありますからこれで高規格道路が更に延長されれば宗谷本線も風前の灯かもしれません(特急宗谷は5時間12分)。

快適ではあるのですがやはり長いですね。