新国立美術館で開催されているピエール・ボナール展を見てきました。
「ナビ・ジャポナール」(日本かぶれのナビ)と呼ばれただけあり、浮世絵や掛軸、平面的な構図など日本の影響を受けたと思われる部分は数多くありました。
また二度の大戦の時期を生きたわけですが、絵の方はその時代を感じさせないというか、どこか浮世離れしている印象があります。なので皆無とは言いませんが全体を通じて陰鬱とした雰囲気の絵画はあまりありません。
ボナールはナビ派(ヘブライ語で預言者を意味する)に属すると言われていますが、派がどうというよりは、心に見えた「絵」を(一定のルールはあるのでしょうが)表現しているようにも見え、写実とは違ったものなんでしょう。
あまり難しいことを考えずに鑑賞できました。