トビリシの国立美術館で放浪の画家ピロスマニの絵画を鑑賞(ジョージア・アゼルバイジャン旅行2019 その37)

カフェ・スタンバで朝食を楽しんだ後は国立美術館に向かいます。時間もありますしのんびりと徒歩で。かなり立派なマクドナルドもあったりしました(入りませんでしたが)。

あまり日本周辺ではメジャーではないラディソンホテルも。そういえば白金台のシェラトン都ホテルは一時期ラディソン都ホテルになっていた時代もありましたね。

ビルトモアホテル。威圧感のある本館と後ろにそびえ立つガラス張りの新館が好対照です。ここは面白い部屋が結構あるので宿泊してみたいですね。

この通りはトビリシのメインストリートで様々な公的施設も建っています。現代美術館や国立歌劇場も同じ通り沿いにあります。

マリオットホテルもこの通り沿いにあります。

そんな中で国立美術館は少し小さめというか地味な建物で、かつ大通り沿いからは入れず何故か裏側の公園から入るようになっています。

こちらには放浪の画家、もしくは孤高の画家と呼ばれるピロスマニの絵が多く収蔵・展示されています。ピロスマニは生前にはほとんど評価されることがありませんでした。一瞬、ロシアの画商から注目され有名になりかけましたが当時の新聞が「幼稚な絵」だとして酷評したことで、周りの目も冷たくなり、それ以後亡くなるまで二度と注目されることはありませんでした。

通常は絵はお金持ちが描いてもらったりしますが、ピロスマニは酒場の看板や壁に飾る絵などを書いて国内のあちこちを放浪する生活を送っていたそうです。

またピロスマニの有名な話としては日本でも歌謡曲としてヒットした「百万本のバラ」でしょうか。酒場でフランスの女優マルガリータに一目ぼれしたピロスマニは家などの財産をなげうって彼女の宿泊したホテルの前の広場をバラで埋め尽くしますが、単にお金持ちのいたずらと思ったマルガリータは彼の思いにも気づくことなくグルジアを後にしたのだそうです。彼の放浪生活はこの時の失意による孤独で始まったようです。この美術館に飾られている「女優マルガリータ」はその15年後に描かれたものだそうです。この日はどこかに貸し出されていたのか展示はされていなかったのが残念です。

ピロスマニの絵をこんなにたくさん見たのは初めてでしたが、不思議と惹かれる絵ですね。後年にピカソも高く評価していたようです。いいのか悪いのかとても空いているので時にはベンチに座りながらゆっくりと鑑賞することができました。とても良い時間を過ごせましたね。