シンガポールのミシュラン一ツ星プラナカン料理レストラン「Candlenut(キャンドルナッツ)」

シンガポールは多民族都市国家ですので、レストランも様々な選択肢があります。アジアのベストレストラン50でも多くのレストランが選出される国のひとつです。そんな中こちらの「キャンドルナッツ(Candlenut)」は地元のプラナカン文化を反映したレストランでミシュラン一つ星にも輝いています。

キャンドルナッツがあるのはデンプシーヒルというシンガポールでも高級な地区として知られるところ。もともと1800年代はナツメグ農園でありその後軍用施設になっていたりしたことも関係しオーチャードからクルマで10分ぐらいのエリアにもかかわらず緑が多く残っているのかもしれません。

こういう場所にいると今の日本がいかに貧しい国になってしまったかを痛感せざるを得ません。日本人自身がここ数十年そういう選択をし続けてきたわけですから仕方ありませんけど。でもシンガポールに住みたいかというと個人的には全く住みたくないんですけどね(笑)。私のような凡人にとって日本ほど、ほどほどに良く暮らせる国は少ないからです。

カトンのホテルインディゴから乗ってきたGrabを降りた後、いったん周囲を散歩してからレストランに入りました。

今回ランチで注文したのは88SGD++(約8500円)の「おまかせ」コースです。ランチであることを考えるとなかなかのプライスですね。

冒頭でもふれましたがキャンドルナッツはプラナカン料理を主体としたレストランで、プラナカン料理として世界で初めてミシュランの星をとったレストランです。インテリアも現代的なデザインとプラナカン文化を融合させたものになっていますが、こちらはそれほどプラナカン全開という感じではないですね。

シンガポールは全体的にワインが高いので(日本が安すぎるのですが・・・)ローカルビールで。というかこのほうが合う気もしますので。あとはランチですしサンペレで通すことにしました。

最初におつまみ的な一品が。

まず登場したのは自家製クエ・パイティー。プラナカン料理の定番前菜とも言えるものですが、自身でお好みのスタイルで詰め込むようなオリジナルのスタイルになっています。具はエビや大根の煮込みなどです。

こんな感じで盛り付けてみましたがどうでしょう。

続いてはオーストラリア・フリーマントル産の揚げダコ。ローストしたピーナッツやパイナップル等をまぶしてあります。

サテーはNZ産のラム肉を甘醤油を使って。

シンプルな料理ですけどこのサテ―美味しかったです。

これまた定番料理の蟹入り肉団子のスープ(バクワン・ケピティン Bakwan Kepiting)。プラナカン料理には珍しくあっさり味の料理です。鉄瓶でスープが注がれます。

ここからはいっぺんに各料理が出てきます。

オーストラリア産ウェストホルム牧場の和牛リブのルンダン(煮込み)。

ラディッシュやカシューナッツ、レモングラス、ミントのウィングビーンサラダのカラマンシ―ドレッシング掛け。

ブルースイマークラブをのっけたココナッツライス。これはどちらかというとインドネシア料理ですね。

烏賊と豆・タマリンド・エシャロットの料理、

あと何だったかな・・・。 白身魚のジンジャー煮だったかと。

プラナカン料理及びアジア周辺の料理の見本市のようなコースですね。これはこれでそれぞれに美味しいのですが、ここから何を引き算していくのかで更に高みに達することができるのかどうかが分かれる気がしました。

そして最後にデザート。これもかなり凝ったものが出てきます。注文したのはマレーシアのデザート「チェンドル」の上にパンダンの実がのっています。

まだまだ進化の可能性を感じるレストランでした。